高性能林業機械ZOUZAIウォッチャー

高性能林業機械の性能を最大限に活かす、ICTなどを活用した生産管理システム「ZOUZAIウォッチャー」について、コマツ山形株式会社に紹介していただきます。

コマツは林業機械事業を建設機械、鉱山機械に次ぐ第三の柱として位置づけ、事業の拡大に注力しています。

林業分野機種別マップ

世界各地の需要やニーズに応えるため、さまざまな工法に対応できる本

体やアタッチメント(ヘッド)を取

り揃えています。

北欧では早くから機械化に取り組み、生産効率を高めるとともに、安全性も向上させてきました(労働災害の大幅な減少)。生産量を管理するシステムにも早くから取り組み、川上、川中、川下が同じ生産データを活用するようにソリューションの導入を進めてきました。コマツは、その北欧(スウェーデン)のPartek(ブランドはValmet)を2004年に買収し、Komatsu Forestを設立し本格

的に林業ビジネスへ参入しました。

Komatsu Forest はCTL(短幹集材)工法向けのタイヤ式のハーベスターやフォワーダー、ハーベスターヘッドなどの商品(本体とアタッチメント(ヘッド))をフルラインで品揃えし、世界のCTL需要にお応えしてい

ます。

北米では、主流のFTL(全幹集材)需要にお応えするため履帯式フェラーバンチャーやフェリングヘッドなどを取りそろえています。

国内ではコマツの総合力を活かし、作業道の整備に始まり、伐倒、玉切り、木質バイオマスなど建機ベースの林業仕様車であらゆる現場に対応しています。「山の恵みと人をつなぐ、誇りある仕事を快適に。」をモットーに掲げ、林業分野に取り組んでいます。

◆ICTなどを活用した生産管理システム

国内では林野庁が進めている「林業イノベーション現場実装推進プログラム」の中で「経験から、ICTによる生産管理へ」を掲げ、ICTなどを活用したスマート林業を推進しています。

コマツはモノ(商品)に続いて生産管理にICTを活用したコト(ソリューション)にも取り組んでいます。

◆ZOUZAIウォッチャーを市場導入

コマツは2022年にICTハーベスターC93を搭載したPC138US-11型C93ハーベスター仕様を発売。ICTハーベスターでは造材量などのデータを取得しています。そのデータを国内の要望に合った表示形式で見える化し、管理が行えるZOUZAIウォッチャーを、2023年9月に市場導入しました。

ZOUZAIウォッチャーは、次のメリットがあります。

1 ハーベスターヘッドが取得したデータをアプリで見える化し、事務所にいながら現場の造材量を確認できます。

2 造材した丸太の量と位置を事務所で確認できるので、運材の手配が事務所で随時行えます。

3 日々の造材量や位置情報のデータがクラウドに保存されるので、現場に行かなくても施業の状況や日々の進捗状況を、事務所でいつでも確認できます。

◆造材データの通信

携帯電話の電波が届く地域においては、おおよそ60分ごとにデータを送信し、アプリで処理したデータを事務所で確認できます。

携帯電波が届かない地域では、スマートフォン(Android端末)を利用して、造材データ転送端末(Care Qube15)から無線LANでデータを転送し、電波の届く地域からデータをアップロードし、事務所でデータを見ることができます。

◆造材データを見える化

見ることができる造材データは次の通りです。

1 造材データは、丸太1本毎に造材時刻、どのハーベスターを使用して造材したか、樹種、エリア名・サブエリア名、造材した幹数、位置情報、幹に対する玉数、材のグレード、末口径、材長、材積が記録されています(①)。

2 ハーベスターで計測されている実測値を基に、総材積計算と、販売

時に使用する材径・材長で材積計算(末口二乗法)を行い集計することができます(②)。

3 必要項目だけ表示させ、見やすくカスタマイズすることができます(①)。また、出荷しない端材を省いて集計することができます(③)。

4 造材データは、CSV形式でダウンロードし、お持ちの表計算ソフトで自由に解析することができます(④)。

 ◆造材マップ

1 造材データ一覧画面での検索条件を反映させた上で、エリア、サブエリア、造材日、オペレーターなどの情報を地図上に表示・集計させる条件を選ぶことができます(①)。また、丸太についても表示・集計させる条件を選ぶことができます(①)。

2 カレンダーで日ごとに集計された造材状況を確認することができます(②)。また、日ごとの背景色は、地図上のシンボルの色と同じで、クリックすることで表示・非表示を選べます。

3 地図上で造材を開始した位置、玉切りした丸太の概要を確認できます(③)。このエリア全体の丸太の集計値も確認することができます(④)。背景地図は、地理院地図を使用しており、航空写真の他に等高線の入った標準地図も選択することができます(⑤)。

◆最後に

ZOUZAIウォッチャーは無線LANがつながる場所であれば、いつでもどこでも造材データを見ることができます。従来、オペレーターの手書き日報や口頭報告に頼っていた造材量・位置情報の管理を、デジタル技術によってほぼリアルタイムに把握できるようにした画期的なツールです。簡単で便利なZOUZAIウォッチャーをぜひご活用ください。

詳しくは、webページ(https://kcsj.komatsu/products/special/forestry/01)でご確認ください。

〔山形県森林協会〕