令和6年度高性能林業新機械 導入研修会を開催

山形県森林協会では、8月26日に鶴岡市で高性能林業新機械導入研修会を開催しました。今回の研修会では、温海町森林組合で新たに導入した油圧ショベル用マルチャーを鼠ヶ関地区で、林業専用テレブーム仕様ハーベスタを小名部地区で紹介してもらいました。どちらも県内には導入例が少ない高性能林業機械で、林業事業体や行政機関等から33名の参加がありました。

◆油圧ショベル用マルチャー

油圧ショベル用のアタッチメント マルチャーは、プロセッサやハーベスタのように県内に多く導入されておらず、初めて実物を見るという人も多いのではないかと思います。今回紹介されたモデルはイタリアの建設・林業機械メーカーFAE社製のアタッチメントで8t級のバックフォーに装着し、地拵え作業を実演してもらいました。伐採の残材を巻き込むようにして粉砕します。地拵えの機械化、効率化に最適であると思われます。また強力な回転ブレードは切り株も細かく粉砕でき、伐採跡地を平らに均すこともできます。

マルチャーのアタッチメント

◆林業専用テレブーム仕様ハーベスタ

会場を伐採作業中の小名部地区に移して、最新のICT技術を導入したハーベスタを見ました。最初に大型モニターで「日本の林業に黎明期到来 林業ICT」と題してパワーポイントで説明を受けました。ICT技術の詰まったハーベスタの説明にはICTによる説明が必要です。 このハーベスタは日立建機のテレブーム仕様機にフィンランドの林業機械メーカーwaratahのハーベスタアタッチメントH212を取り付けたもので、ICT技術による機能の全ては紹介できませんが、その肝は「バリューパッキング機能」と呼ばれるものです。造材した材の形状デー タを蓄積し、価格データ、材の需要データと組み合わせて、1本の材が最大の値段になるように自動的に採材寸法を計算し採材するものです。

林業専用テレブーム使用ハーベスタ           モニターを使って説明   

◆おわりに  

研修が終わり、参加者からは「”マルチャーについては実物を見たことがなく、用途も分かっていなかったので初めて見ることができてよかった。ハーベスタはその場で採材管理ができるのが大変便利だと思った」、「モニターを使っての特にハーベスタの説明がわかりやすかった」、「新しい機能を持つ高性能林業機械をまた見せてほしいです」などの感想や要望が寄せられました。

〔山形県森林協会〕